13. 失禁する … どんな場合?
失禁は「尿のお漏らし」ですが、失禁の原因には、膀胱に尿の溜まっている感覚(膀胱充満感)がよく分からなくて(=感覚が鈍っていて)尿を漏らしてしまう場合、尿意(=尿の充満感があるために排尿したいと言う感覚)はあるのだが足が思うように動かないために、トレイに間に合わなくて、トイレ前で漏らしてしまう場合、前立腺肥大などで排尿後も残尿があって尿が少量漏れる場合、に分かれます。最初の尿失禁は感覚障害に因る症状です。2番目の症状は歩行障害に起因する尿失禁ですが、自身の歩行障害の程度を自然に理解して、それに合わせて排尿行為を予定していない(予定できていない)ところから、認知機能の障害が潜んでいる場合があります。最後の尿失禁は前立腺肥大などでみられる場合が多いのですが、神経障害が前立腺肥大に併発している場合も、時にはあります。このように、排尿に関係する症状は脳神経内科でも診る事が多いのです。