15. 怒りっぽくなった … どんな場合?
今まで怒りっぽく無かった人が「怒りっぽくなる」原因としては、次のような場合が考えられます。単純に、感情の起伏が激しくなって自己抑制ができなくなった場合、相手の話を理解する力が低下したために理解できていない事を(無意識に)誤魔化そうとする心理的反応として怒ってしまう場合、意見が合わない時や自身の意見が相手に理解されない時などに生じる不快感を抑制出来ないことから怒ってしまう場合、それまで日常的なこととして理解できていたことが理解出来なくなったことでイライラして怒ってしまう場合、などです。初めの場合は内分泌関係の診察や精神症状の診察が重要な場合ですが、最後の場合は認知症の患者さんにみられることの多い症状です。それ以外の二つの症状も、理解力低下や自己抑制力の低下、などで、認知機能に関係している場合が多いので、怒りっぽくなった様な時は、特に、高齢の方であれば、認知機能の診察が必要になります。一方、若い方が急に怒りっぽくなってきた場合は、内分泌症状や精神症状、或いは心理的葛藤、といった観点からの診察が重要です。